国際交流勝手連(会長光永勇)、アースデイ自然環境保護CO2削減事業共同組合(理事長光永勇)を中心とする訪中団は、中国の各方面からの要請を受けて上海市を訪問。 上海万博の会場を三日間に亘り視察した。国際社会が地球環境問題をテーマとして取り上げる中での世界規模のイベントであり、 会長が名誉領事をつとめ大気汚染への取り組みが期待されるモンゴル、同じく経済・環境の問題を抱えている朝鮮、ガーナ、スリランカ、ミャンマー、 ベトナム等の展示施設を視察、各国の熱烈な歓迎を受けた。上海は連日四十度近くの高温であり、勝手連訪問団一行も汗だくになりながら、の視察となった。 会場では、電動キャパシターバス、電動自動車等が走り回り、低炭素時代の公共交通の幕開けを感じることができた。 現在、アースデイ組合では中国最大手の電気自動車メーカーとの業務提携が進んでおり、万博でも警察車両の他、清掃車まで電気自動車が使用されているのを確認した。 その後、中国政府の要人の張さん一行と会食、会長は中国の産業の現状を視察するために、電気自動車・電気スクーターのメーカー、太陽光発電・風力発電の会社をそれぞれ訪問した。 上海国際博覧会は二〇一〇年五月一日から同年十月三十一日まで、中華人民共和国上海市の上海世博園で開かれている国際博覧会である。 今回の万博には初めて朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が参加し、「朝鮮館」が設けられ、「人民の楽園」をテーマに首都・平壌の繁栄などの展示を行っている。 施設建設費は中国が全額負担している。館内は高さ四.五メートルの主体思想塔の模型や、大同江を模した川などが再現されている。 また、平壌の豊かな人民の生活の様子を映写する複数のモニターがある。 ただ、全体的には館内には空間が目立ち、一番奥には北朝鮮の切手・紙幣・書籍・バッジなどを販売するコーナーがある。 参加国・地域、国際機関は万博史上最多の二四六を数え、なかでもアフリカ大陸からの参加国は五〇を上回る。 建設、運営費用などの総事業費は約二八六億元(約三九〇〇億円)、地下鉄や空港などのインフラ建設や都市整備などを含めると四千億元(約五兆五千億円)もの資金が投入された。 中国が世界に対して開かれた大国として、二〇〇八年の北京オリンピックと今回の上海万博は重要な意味を持つ。 それは、国家的な事業としてオリンピック・万博を、中国の政治の中心北京と、経済の中心上海で取り組むことによってさらなる経済成長の軌道に乗せようということなのである。 勝手連は、これまでも何度も中国に対しては視察ツアーを行ってきているが、万博に向けて上海の町並みが大きく変わっていくのを感じている。 それは、何よりも綺麗で清潔な街並みを作り上げていこうということなのである。 そして、今回・世界最大の参加国がパビリオンを出展して、その中には北朝鮮や、中国との間で独立問題がある中華民国(台湾)も出展したということが、特記できる。 これは世界の人々の交流を通じて国際平和の実現を目指している国際交流勝手連としても、評価すべき点である。 このように、我々は上海万博を視察して「国際化社会」と「環境に対する配慮した社会」の実現を中国が目指してゆこうとする強い意志を感じ取ることができた。 日本も「環境」と「国際交流・平和活動」の二つを進めてゆかなければいけないのであり、 その中心として「国際交流勝手連」と「アースデイ自然環境保護CO2削減事業協同組合が果たす役割は大きいのである。

アースデイ・低炭素の道路交通体系を確立へ向けて

経済産業省の発表している経済動態統計によると二〇〇九年度の年間の自動車用ガソリンの生産量は五七〇三万三五〇二キロリットルである。 主としてディーゼルエンジンの燃料として使用される軽油が四三四一万七九三一キロリットルであり、 燃料として生産される油製品一億九七五四万六〇三八キロリットルの約半分をガソリンと軽油が占めるわけである。 一リットルのガソリンが排出するCO2は約二.三キログラムである。排出されるCO2の量としては、一リットルの牛乳パック千百五十本程度のCO2が排出されるのである。 日本で生産されたガソリンが消費されたとして約二十九兆リットルのCO2が排出される計算になる。 ガソリンの消費量は今から五十年ほど昔の一九五七年には三五〇万八九五二キロリットルでしかなかった。 それが一九六五年には一〇八七万三六四九キロリットル、一九七〇年には二一〇一万三一二七キロリットル、一九七六年には三〇四三万九〇〇五キロリットルという具合に、 年々増え続けてきたのである。日本の戦後経済発展の歴史は、化石燃料の消費量増大の歴史であると言える。 これから発展途上国が日本の辿った通りに自動車が普及して、石油消費量を増やしていけば、近い将来地球的規模で危機的状況になる。 アースデイCO2削減事業協同組合では、この車両が排出するCO2を削減するための新しい交通体系の研究と提案を行っている。 ガソリンエンジンの熱効率は二十%程度であり、残り八十%は駆動には使用されず排熱とし車外に破棄される。 それに対して電気自動車は火力発電所からの電力を使用したとしても、火力発電所の発電に際しての熱効率が五十%以上あり、 モーターは損失の発生するトランスミッションなどを用いず直接車輪に動力を伝達できる為に、エネルギー効率の高い交通手段である。 発電方法は、原子力発電・水力発電・風力発電・太陽光発電と多様な発電方法があり、自然エネルギーを利用した発電が普及することにより、 さらにCO2の排出は減らすことができるのである。特に、電気自動車は昼間走り回り夜間に充電するというパターンが多いものと思われる。 原子力発電所での発電は、出力を変化させることは難しく、電力消費量が低下する夜間は、電力供給量が過剰気味となる。深夜電力として安く販売したり、 揚水発電の発電用水を上部池に運ぶためなどに使用されている。電気自動車の普及段階では、これからの余剰電力を使用することができる。 この度の上海万博の視察で、アースデイ・勝手連両運動体として興味を持ったのは、万博会場内の至る所で電気自動車が活躍していたということである。 バス・タクシーはもとより、パトロールカー・ゴミ清掃車等が電気を動力として活動している。 今まででも展示物として電気自動車が展示されて試乗程度ができることはあったが、すべての交通手段を電気でまかない、実際に機能させるということは見たことがない。 メンテナンス・充電とかのバックグランドも含めて実用化の程度にこぎつけていることがわかる。 その点、日本では、どうであろうか?一般の人が電気自動車に触れる機会は、まだまだ少ないといわざる終えないと思われる。 アースデイCO2削減事業協同組合が、これあらの交通体系に関して、どのような研究・取組を行ってきたかという事を簡単に説明する。 まず、発電に関しては、千葉の勝手連大学校校舎ビルを利用して二〇〇九年に一年間の太陽光発電の経済的・効率的な運用の実験を行った。 その後、今年は水力発電機を用意して水力発電の実験等を行っている。特に、沖縄地区では安定した海風が期待できる為、今後は沖縄地区で風力発電の実験も行っていく予定である。 電気自動車の研究は、二〇〇九年に沖縄地区で電気四輪自動車を導入し、二〇一〇年春には、電気二輪車を沖縄・東京で導入した。 スタッフが毎日の通勤及び営業車として利用している。特に、沖縄県内においては、原子力発電所が皆無であり、発電のほとんどを火力発電に頼っているため、 今後は、私達が進めてきた自然エネルギーによる発電システムと、電気自動車をリンクして、完全に自然エネルギーで自動車が走行できる仕組みをつくってゆく予定である。 研究と試用により得た経験を活用して、今年年末からは、電気自動車(二輪)の販売を実施してゆく予定で準備を進めている。 ガソリン車のすべてが電気自動車に置き換わってゆくためには、まだ、年月が必要であると考える。 アースデイCO2削減事業協同組合では、四輪に比べて単純であり、手軽な乗り物である二輪車から、普及に向けて一歩をはじめる。 二輪のメリットは、エアコンが不要である、という事である。自動車にエアコンは必須であり、夏は、涼しく、冬は社内を暖かくするが、どちらも電力を大量に使用するのである。 したがって、上海万博で走行している電気自動車はエアコンをいれずに、ドアを設置せずに、外の風を取り入れる構造としている。 二輪スクーターは、もともと、エアコンは不要であるので、その分だけ機構が単純である。 また、価格も十万円前後と安値であり、新しいものを試しに購入してみるとどうだろうか。組合では、電気を利用した交通網を提案して、社会に貢献してゆくことになる。

乗客の乗降中の30秒ほどの時間で充電するキャパシターを利用した電気バス

化石燃料を使用しない電気自動車に乗車する会長

電気バイク組立工場を視察する会長

電気スクーター試乗する会長

モンゴル館を視察する会長

ガーナを視察する会長

マスコットキャラクター海宝と

北朝鮮館を視察する会長

印刷作業を視察する会長

印刷会社を視察する会長